法被の簡単な手作り方法や作り方・DIY・レシピ
法被を作ることの楽しさ
「法被」には不思議な力があり、羽織るだけで身が引き締まる思いがします。それはこの衣装が日本に平安時代から伝わる伝統的衣装の一つであり、現代においても様々な場面で活躍している必要不可欠なものでもあるからです。 近年の法被は、襟から胸元にかけて縦に襟文字を入れることで、着用している人物の所属している団体や名称、または意思を伝えることができるようになっています。そのため、店のオープン時には店員が、「いらっしゃいませ」と書かれた法被を羽織ってお客様を出迎えたり、祭礼時には、それぞれの所属や年齢などから「御祭禮」・「若睦」・「中若」・「小若」などと襟文字が入れられたりします。 また、地域の消防団では、現在もなおこの衣装が消防団員の制服として採用されており、新年に行われる出初式の梯子乗りの際にも、この衣装を着て披露されます。 単純な作りの衣装でありながら、羽織るだけで身が引き締まる思いが生まれ団結力も高まるところが、法被の最大のメリットでもあります。また子供達が、この衣装を羽織り、ねじり鉢巻きをして踊りなどを披露し、大人と一緒に祭りに参加している姿は、何ともかわいらしく祭りを盛り上げる一つの要素にもなっています。
法被を作るのに用意する物
法被は主に祭りなどで着用する衣装のことです。法被は祭りなどで着用するものですが、同様の仕組みの衣装としては半纏や羽織などがあります。 形としては、腰丈または膝丈までの羽織の形式となっていますが、羽織と異なり襟の折り返しや胸紐などはなく、また袖も筒袖や広袖などの単純な形となっています。基本的に法被や半纏は制服のような性質を持っており、特に江戸時代には大工や火消しなどが着用していました。現在の法被は祭りに使われるほか消防団などで制服の変わりとして使われています。また羽織るだけで良いのでイベントなどでも簡単な衣装として使われています。 法被は和服と同様に仕組みが簡単なので裁縫の技術があれば、誰でも作ることができます。法被を作るのに必要なものとしては幅90センチの生地が2.4メートルほどと裁断のためのハサミ、縫うための針と糸またはミシン、それにアイロンなどです。またあとから何らかのマークを入れたい場合にはアイロンプリントを利用する方法もあります。柄に関しては、単色で作ることもできますが、衿や帯にアクセントとして違う色の生地を使う場合もあります。なお、パーツは身頃、右袖、左袖、衿、帯の5つであり、裁断もすべて直線で行うため細かい型紙などは必要ありません。
法被の作り方の手順
法被の手作り方法の手順としては、通常の衣服を作るのと同様で裁断と縫製からなりますが、洋服と異なり複雑な加工をする必要がなく、またある程度の余裕を持って作られるので型紙などは必要ありません。 用意する生地は、90センチの広幅生地であれば、2.4メートルほどあれば1着すべてのパーツを用意することができますが、それぞれのパーツ分の大きさの生地が用意できれば作ることができます。なお、目安身長155センチから165センチのMサイズであれば、身丈75センチ、身巾64センチで、袖付きが28センチ、袖口が26センチ、袖巾は33センチとなっています。また衿巾は6センチとなっています。これらのサイズの生地を用意することができれば、法被を作ることができます。 作り方としては、本体である身頃と袖2つ衿の3つを縫製することになります縫製は手縫いも可能ですが、端がほつれないように端をミシン掛けするのが一般的です。プロが縫製する場合には、ほつれないようにロックミシンを使用しますが家庭用の場合にはジグザグ縫いで代用が可能です。ほつれないようにしたあとは各パーツを縫いつけますが縫いやすいようにアイロンを掛けて端をしっかりと折っておくことで生地同士が取り付けやすいメリットがあります。 なお、縫製が完了したあとにアイロンプリントなどを利用して背紋や名称などをプリントして完成になります。
法被の作り方のまとめ
現在は既成の法被が簡単に手に入るようになっていますが、手作り方法でオリジナルのものも作ることができ、作り方も難しくないので、お子さんの祭り衣装を作る際には是非手作りしてみてはいかがでしょうか。ここでは、130cmのサイズで作っていきます。 【材料】身頃部分:縦126cm×横52cmの布1枚・襟部分:縦136cm×横18cmの布1枚・袖部分:縦44cm×横31cmの布2枚・それぞれの部分の型紙(インターネットなどで無料でダウンロードできるサイトもあり)です。 【作り方】1.アイロンで布のゆがみを取ります。 2.身頃は横に二つ折り、襟は縦に二つ折り、袖は袖口の部分を4cmの三つ折りにしてから縦に二つ折りにします。そして袖下の斜めの線に沿って生地をカットし、三つ折りにした部分を広げます。 3.生地のサイドにロックミシンをかけほつれ止めをします。 4.身頃と袖の印を合わせて中表にし、上下2cmを残して縫い代1cmでミシンをかけます。 5.袖下を生地の端に沿って縫い代1cmで縫います。袖口を裁断した時と同様に4cmの三つ折りにしてミシンをかけます。 6.身頃の肩線を中表に折り、袖を身頃で挟むようにして脇線を縫い合わせます。袖の縫い残しから裾までの脇線を縫い、袖を縫い代1cmで折ります。そして4cmの三つ折りにしてミシンをかけます。 7.襟ぐりに0.5cmほど切り込みを入れます。 8.襟は縦4分の1の幅で左右を内側に折り、それを中央から二つ折りにしてアイロンをかけます。 9.身頃と襟を縫い合わせます。この時、身頃と襟の輪を合わせて首の後ろの部分から前身頃に向かって合わせながら、しつけをしておくと比較的楽にミシンがかけられます。 10.身頃の縫い代を包むように襟を折り曲げ、裾から襟ぐり反対の裾までをまつり縫い、またはミシンをかけて処理をしたら完成です。
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『法被(はっぴ)』は日本における伝統的衣装であり、特に祭りの際に氏子達が着用するものです。また、職人達が仕事着として着用する印半纏(はんてん)のことも指します。法被の他に「半被」と表記することもあります。「はっぴ」という呼び名は、束帯(平安時代以降の公家の正装で、平安束帯のこと)を着る際に、袍(ほう)と呼ばれる上衣の下に着用していた、袖のない胴衣である「半臂(はんぴ)」から由来しているといわれています。また、「法被」という字については、位の高い僧侶が座る椅子の背もたれに掛ける布のことをこのようにと呼びますが、ここで言う法被とは関連性が確認されていないことから、当て字だと考えられています。この衣装は、一般的に羽織るタイプのもので腰から膝ほどの丈で作られており、襟の折り返しや胸紐などはなく、袖は筒状または広袖という単純な形をしています。そのため着脱が簡単であることから、様々な職業においての衣装として用いられてもいます。元々は、武士が家紋を大きく入れたものを着用したことから始まったとされ、それを様々な職人や町火消しなどがユニフォームとして活用するようになったといわれています。現代においても、地域の祭りの際には地区ごと氏子たちが地区の名前が入った法被を着用して参加したり、職人達の仕事着として活躍しています。